実家が家を建て替えることになり、新しい家が完成したので少しだけ引越しを手伝ってきました。
新しいお家ができるのはとてもうれしいことなのだけれど・・・
大学進学をきっかけに京都に住み始め、十ウン年。
長年離れて暮らす私にとっても、生まれ育った家がもうすぐなくなってしまうと思うと
センチメンタルな気分に浸らずにはいられません。
特に好きだったのは父の書斎兼応接間。
ゴブラン織りのソファーセット
レース編みのカバーをかけたローテーブル
タッセルつきのジャガード織りのカーテン
ライティングビューロー
アナログレコードを聴くための家具調オーディオセット
ウイスキーの並んだキャビネット
・・・
戦後の代表的な、昭和の家の応接間という感じ。
母いわく、当時家を建てたときは、何も分からずに「こういうものだから」と
言われるがままに一式そろえたそうです。
シャンデリアなんて1ヶ月のお給料とおなじぐらい?高かった気がするのに
今じゃ考えられへんわぁ~って。
きっと情報も少なかっただろうし、今ほど選択肢がなかった時代だったのでしょうね。
私も高校生ぐらいのときは、ゴテゴテに装飾してある時代遅れの部屋だなー、なんて
思っていたけれど、今見ると重厚な雰囲気が何ともレトロでかわいくて。
もうすぐこの部屋が無くなってしまうなんて勿体無いなぁ・・・としみじみ。
思い出が一杯詰まったこの家のこと、
せめて忘れてしまわないように
いつまでも記憶の中に残しておきたいです。